なでしこジャパン初陣はアイスランドに完敗 長谷川唯「勝たなければいけない試合だった」

東京, 11月26日, /AJMEDIA/

 なでしこジャパン(日本女子代表)は現地時間11月25日に欧州遠征中のアイスランド戦に臨み、池田太新監督の初陣は0-2で完敗となった。

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 東京五輪で準々決勝敗退に終わった日本は、高倉麻子監督から2018年のU-20女子ワールドカップ(W杯)優勝に導いた池田監督に交代。先月には約1週間の国内合宿を行い、オランダでの欧州遠征初戦に臨んだ。

 ドイツでプレーするDF熊谷紗希やイングランドでプレーするFW岩渕真奈をベンチスタートにした日本は、ストライカーでもプレー可能なDF宝田沙織を左サイドバックに起用。東京五輪で選考外になったMF猶本光やMF長野風花がスタメン起用され、MF成宮唯は代表デビュー戦になった。

 その日本だが、序盤から攻守にバランスの悪さが見られる展開になった。左サイドからMF長谷川唯が中央の低い位置に入ってゲームメイクするものの、前半14分に中盤で中途半端なボールロストが発生。高い位置を取っていた宝田の戻り切れないスペースに展開され、猶本の対応も遅れてそのままペナルティーエリア内へ持ち込まれ、先制ゴールを許してしまった。

 その後は日本が敵陣に入る場面も増えたが、攻撃の最終局面ではボールの周囲に人が多すぎることで、かえってスペースがなくゴチャついてシュートまで持ち込めない状態に陥った。日本は決定的なチャンスを作れないまま、0-1で前半を終えた。
短い準備期間の中で「トライしてくれた」と池田監督は評価

 ハーフタイム明けも状況は大きく変わらず、池田監督は後半12分に猶本と成宮に代え、MF隅田凜とMF宮澤ひなたを投入。しかし同26分、2トップが相手最終ラインへのプレスを外され、宝田の背後へのロングボールを蹴り込まれるとそのまま縦に持ち込まれてしまう。そして、中央へのラストパスを難なく蹴り込まれて0-2とリードを広げられ、このまま敗戦となった。

 試合後の池田監督は「選手たちはピッチ上で短い準備期間の中でトライしてくれた。できたこと、できなかったことを整理してやっていきたい。選手の組み合わせやコンビネーションを見られたところもあった。守備のピッチ上での修正は評価したい」と話した。そして現地時間29日の強豪オランダ戦へは、「まずはコンディションを整え、コンパクトな守備を大きな展開で破られたところも修正していきたい」とした。

 また、ピッチ上でボールタッチも多かった長谷川は「結果は0-2。勝たなければいけない試合だったし、内容も結果もまだまだ」と話し、「最初に上手くいかなかったところを修正してコミュニケーションを取ったのは次につながる。(オランダは)より速い、突破力のある選手がいる。そこへの対応と、今日も得点がなかったので崩しの場面などもっと良いものを出したい」と話した。

 最後までピッチ上で選手たちのプレーが整理されなかった日本は、近年の女子W杯や東京五輪でも浮き彫りになった欧州勢との差がくっきりと見え、池田監督にとっては前途多難な船出となってしまった。

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