東京, 4月25日, /AJMEDIA/
乗客106人が死亡したJR福知山線脱線事故の現場に整備された慰霊施設「祈りの杜(もり)」(兵庫県尼崎市)で24日夜、追悼行事が開かれた。事故は25日で発生から18年。遺族らは約700本のろうそくに火をともし、犠牲者の冥福を祈った。
〔写真特集〕JR福知山線脱線事故
遺族らは午後6時ごろ、「2005・4・25 わすれない」の文字に並べたろうそくを前に黙とうをささげた。ろうそくを入れた紙コップには、「安らかにお休みください」などとメッセージが書かれていた。
追悼行事は今年で9回目。事故の風化を防ぐため、義弟=当時(34)=を亡くした大阪府八尾市の上田誠さん(56)らが2015年に始めた。上田さんは「悲惨な事故があったことを伝えるのは残された者の使命。1年でも長く続けていく」と話し、JR西日本には「安全の大切さを社員に感じてもらいたい」と求めた。
父が事故で負傷したという兵庫県宝塚市の中学2年の女子生徒(13)は「父が事故で亡くなっていたら、私も兄も産まれていなかった。二度と起こしてはいけないとの思いで手を合わせた」と話した。