トラス氏優位動かず 3人目の女性首相誕生か―英与党党首選

東京, 8月30日, /AJMEDIA/

ジョンソン英首相の後継を決める与党保守党の党首選決選投票の結果発表まで1週間を切った。世論調査ではトラス外相(47)が対抗馬のスナク前財務相(42)を大幅にリード。下馬評通りトラス氏が当選すれば、故サッチャー元首相とメイ前首相に続き、英国で3人目の女性首相が誕生する。
 7月に始まった党首選では、所属議員による予備投票で最終候補がトラス、スナク両氏に絞り込まれた。決選投票は全国約16万人の党員が郵便かオンラインで実施。9月2日に締め切られ、5日に党が結果を発表する。
 スナク氏は予備投票で終始首位だったが、一般党員の間ではトラス氏の人気が根強い。最近の党員対象の世論調査によると、トラス氏が支持率でスナク氏を30ポイント以上引き離しており、メディアや識者の間ではトラス氏勝利を予測する声が目立つ。
 トラス氏は、不祥事で辞任に追い込まれたものの党内で依然高い人気を誇るジョンソン氏に近い。「ジョンソン派」の党員がトラス氏支持に回っているもようだ。
 昨年から女性としては英史上2人目の外相を務めるトラス氏は、「鉄の女」と呼ばれたサッチャー氏と比較されることが多い。だが報道によれば、当人は「女性政治家が常にサッチャー氏と比べられるのはもどかしい。私は私だ」と訴えている。
 劣勢が伝えられるスナク氏も「最後まで戦う」と強調している。スナク氏はインド系で、当選すれば「初のアジア系首相」になる。
 ただ、スナク氏の財務相辞任がジョンソン氏失脚の引き金になったことから、ジョンソン氏支持層の反発は強く、挽回は困難との見方が大勢だ。

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