ザポロジエ原発、全原子炉停止 外部電源で冷却可能に―ウクライナ

東京, 9月12日, /AJMEDIA/

ウクライナの原子力企業エネルゴアトムは11日、同日未明(日本時間午前)から、ロシアが占拠する南東部ザポロジエ原発で6基の原子炉のうち唯一稼働していた6号機を送電網から切り離し、停止させたと発表した。最も安全な状態である冷温停止状態にする準備を始めたという。
 ザポロジエ原発では砲撃により外部電源が喪失していたため、原子炉冷却など原発の安全維持のための電力を6号機が供給していた。しかし、一部送電線が復旧して外部からの電力供給が可能になり、冷温停止にすることを決めたという。
 ただ、送電線が再度損傷するリスクは「依然高い」と指摘。その場合は原子炉が完全に停止しているため、内部の電力は非常用ディーゼル電源に頼ることになると説明した。
 ディーゼル電源が動かせる期間は、技術面や燃料の問題から「限定的」と強調している。
 国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は11日、外部電源の復旧を歓迎する声明を発表。一方で「依然深刻に懸念しており、砲撃が続く限り同原発は危険なままだ」と指摘し、原発周辺での「安全・保護区域」設定に向けた協議を開始したことを明らかにした。

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