米共和、「脱トランプ」火ぶた 対抗馬乱立なら返り咲きも―大統領選

東京, 2月17日, /AJMEDIA/

米共和党のヘイリー元国連大使(51)が2024年大統領選に参戦したことで、同党内で権勢を誇ったトランプ前大統領(76)に挑戦する動きが加速しそうだ。ただ、対抗馬が乱立すれば票が分散し「岩盤支持層」を持つトランプ氏の返り咲きにつながる可能性がある。
 「負けるのに疲れたなら、新たな世代に信頼を」。ヘイリー氏は15日、南部サウスカロライナ州チャールストンで行った立候補演説で、世代交代の必要性を訴えた。議員の任期制限や、75歳以上の政治家に対する認知レベルの検査導入にも言及。トランプ氏やバイデン大統領(80)ら高齢の政治家を意識したことは明らかだ。
 トランプ氏は昨年の中間選挙で共和党が不振を演じた「戦犯」とされ、人気に陰りが見える。ヘイリー氏の演説会参加者からも「トランプの実績は評価するが、次は別の候補がいい」「トランプにはもう投票しない」といった声が聞かれ、かつての支持者に離反の兆候が見られた。
 共和党からはヘイリー氏に加え、トランプ氏の最大のライバルと目される南部フロリダ州のデサンティス知事(44)や、ペンス前副大統領(63)が立候補を検討。このほか上院議員や知事の間でも準備の動向が伝えられ、群雄割拠となる可能性がある。
 だが、候補者が増えるほど、一定規模の熱狂的な支持層を誇るトランプ氏には有利になる。バイデン氏以外に有力候補の動きがない民主党も、共和党の予備選の行方を注視している。
 ヘイリー氏の出馬を受け、トランプ氏は交流サイトで「彼女の世論調査の支持率は1%だ。悪くないスタートだ!」と皮肉る余裕を見せた。

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