米、気球撃墜へ大規模作戦展開 空港の発着停止、空域閉鎖

東京, 2月6日, /AJMEDIA/

3日間にわたって米国を騒然とさせた中国の偵察気球は南部サウスカロライナ州沖合の大西洋上で4日午後(日本時間5日未明)、米軍によって撃ち落とされた。撃墜に当たっては周辺の空港が閉鎖されるなど、大規模な作戦が実施された。
 「中国による受け入れ難い主権侵害に対する効果的な対処を実証した」。オースティン米国防長官は声明を出し、気球撃墜成功に胸を張った。
 最新鋭ステルス戦闘機F22が南部バージニア州の空軍基地から出撃し、空対空ミサイル「サイドワインダー」1発を発射して撃墜した。米連邦航空局(FAA)は安全確保のため、近くの3空港の発着を一時停止したほか、周辺空域も閉鎖した。
 国防総省高官によると、バイデン氏は偵察気球に関する報告を受けた1日、直ちに撃墜を指示した。ただ、地上の人々の安全のため、米軍は気球が海上に出るのを待って実行した。米軍と米航空宇宙局(NASA)などが協力し、陸上・海上で撃ち落とした場合のリスク分析も行った。また、隣国のカナダとも緊密に連携した。
 撃ち落とされた気球の破片は周辺海域に約11キロの範囲で広がっている。米海軍の艦艇と米沿岸警備隊の船舶が派遣され、破片の回収を進めている。米軍は短期間での回収に自信を示している。防諜(ぼうちょう)の観点から詳しく分析する意向だ。
 高官によると、中国の偵察気球による米領空侵入は前政権までに少なくとも3回、バイデン政権初期にも1回あった。過去数年間では五大陸にまたがる国々の上空で目撃されており、東アジアの国も含まれているという。

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