【22日随時更新】イラン ハメネイ師が演説 さらなる反撃は

東京, 04月22日 /AJMEDIA/

イランとイスラエルの攻撃の応酬が続く中、イランの最高指導者ハメネイ師が演説を行いました。イランが行った攻撃を称賛する一方で、イスラエルによるとみられる対抗措置には言及せず、さらなる反撃を行う考えはないことを示唆しているとみられています。

※中東情勢に関する日本時間4月22日の動きを随時更新してお伝えします。

亡くなった妊婦から赤ちゃん生まれる
AP通信などによりますと、ガザ地区南部のラファでは20日から21日にかけてイスラエル軍による空爆があり、子ども18人を含む22人が死亡しました。

死亡した中には妊娠30週間だった妊婦もいて、病院に搬送されたときすでに亡くなっていましたが、医師らが緊急手術をして帝王切開を行い、女の子の赤ちゃんが生まれたということです。

女の子の容体は安定しているということですが、体重は1400グラムしかなく、現地からの映像には、医師らが女の子を布にくるみ、口から酸素を注入している様子が映っています。

空爆では女の子の母親だけでなく父親と3歳の姉も亡くなっていて、病院の医師は「女の子は生まれながらにして孤児になってしまい、大きな悲劇だ」と話していました。

ハメネイ氏が演説 対抗措置には言及せず
イランの国営テレビによりますと、21日、最高指導者ハメネイ師が軍の司令官らを前に演説し、イランからの攻撃について「相手は発射されたミサイルの数や命中した数、外れた数を気にしているが、大切なことはイランの国民と軍が世界に向け意志の力を示したことだ」とたたえました。

一方でイスラエルによるとみられる対抗措置についての言及はなく、今のところイランとしてさらなる反撃に出て緊張を高める考えはないことを示唆しているとみられます。

ただ、イランとイスラエルの間に位置するイラクでも20日、イランの支援を受ける民兵組織の基地で原因が明らかでない爆発がおきたと伝えられ、中東情勢の緊張が続いています。

イスラエル軍 ガザ地区などへの攻勢続ける
イランとの対立のかたわらで、イスラエル軍はパレスチナ側への攻勢も続けていて、21日もガザ地区南部のラファの中心部などを空爆し、現地にいるNHKのカメラマンも市街地から煙が上がる様子を撮影しました。

ガザ地区の保健当局は21日、この24時間でさらに48人が死亡し、これまでの死者は3万4097人にのぼったと発表しています。

また、イスラエル軍はヨルダン川西岸のトルカレムにも18日から3日間にわたって侵攻して武装勢力と激しい戦闘となり、パレスチナ暫定自治政府は14人が死亡したと発表しました。

トルカレムで撮影された映像では、住宅地が大きく破壊されブルドーザーでがれきの撤去を進めている様子が確認できます。

パレスチナの旗を蹴り倒し爆発「信じられない」
イスラエルやパレスチナのメディアは21日、ヨルダン川西岸のユダヤ人入植地に近い道路脇に立てられていたパレスチナの旗をイスラエル人の男性が蹴り倒したところ、仕掛けられていた爆発物が爆発する様子をとらえた映像を、一斉に伝えています。

映像ではまず、男性が茂みを歩いて旗の方に向かう後ろ姿と、撮影者とみられる女性が「ここに存在しない国のぼろきれを倒しに行く」と話す声が記録されています。

そして男性が旗を蹴り倒した瞬間、爆発が起きて男性が倒れ、女性が「地雷が仕掛けられていた。信じられない」と悲鳴を上げています。

地元メディアは爆発物は地面に埋められており、男性は軽傷ですんだと伝えています。

この映像がいつ撮影されたのかは明らかではありませんが、去年10月にガザ地区でイスラエル軍とイスラム組織ハマスとの戦闘が始まってからは、ヨルダン川西岸でもイスラエル軍の兵士やユダヤ人入植者による住民への暴力事件などが相次いでいます。

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