米、ザワヒリ容疑者殺害 アルカイダ最高指導者―アフガンでドローン攻撃

東京, 8月2日, /AJMEDIA/

バイデン米大統領は1日、国際テロ組織アルカイダの最高指導者アイマン・ザワヒリ容疑者を殺害したと発表した。71歳だったとみられる。ザワヒリ容疑者は2001年9月の米同時テロに深く関与し、11年5月の米軍特殊部隊によるビンラディン容疑者殺害後、アルカイダを率いてきた。アルカイダの一層の弱体化は必至で、壊滅的打撃を受けた可能性がある。
 バイデン氏は国民向けのビデオ演説で「正義は下された。このテロリストはもうこの世にいない。世界中の人々はもうこれ以上恐れる必要はない」と表明。さらに「同時テロで奪われた罪のない人々の命を追悼し続ける」とも述べた。
 米政府高官によると、米当局がアフガニスタンの首都カブールで現地時間7月31日午前6時18分(日本時間同日午前10時48分)ごろ、ザワヒリ容疑者が建物のバルコニーに出たところをドローン攻撃で殺害した。米メディアは「中央情報局(CIA)による殺害作戦」と報じている。高官は一般市民らにけがはなかったと強調した。
 従来はパキスタンとアフガンの国境地帯に身を隠していると考えられていたザワヒリ容疑者がカブールに潜伏中という情報は今年に入って米政府が把握した。監視の結果は約3カ月前からバイデン氏にも逐一報告され、殺害作戦が本格化したのはここ1カ月の話だった。バイデン氏が作戦実行を最終承認したのは7月下旬という。
 ザワヒリ容疑者はアルカイダの黎明(れいめい)期からビンラディン容疑者が全幅の信頼を置いた最高幹部で、長年ナンバー2の「副官」として組織拡大に貢献した。ビンラディン容疑者が殺害された後は「結束力が著しく打撃を受けた」(パキスタン人ジャーナリスト)とされるアルカイダを指揮し、イスラム過激派の世界に君臨してきた。
 バイデン氏は昨年8月末、アフガンから米軍を撤退させた。イスラム主義組織タリバンの全土掌握による混乱で批判を招いたが、今回のザワヒリ容疑者殺害で「アフガンが今後、テロリストの安住の地になることはない」と強調した。

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