石原官房参与が辞任 雇調金受給で引責、岸田首相陳謝

東京, 12月11日, /AJMEDIA/

 石原伸晃自民党元幹事長は10日、自身が代表を務める政治団体が雇用調整助成金を受給していた問題の責任を取り、内閣官房参与を辞任した。岸田文雄首相が記者団に明らかにした。3日の就任からわずか1週間の辞任は、任命した首相に痛手となりそうだ。
 首相としては週明けに始まる衆参両院予算委員会の質疑を前に幕引きを図ったとみられる。ただ、野党は任命責任を追及する構え。同様に雇調金受給が明らかになった大岡敏孝環境副大臣(自民)についてもただす。

 首相によると、石原氏から電話で「公正な手続きにのっとった受給だが、首相の職務遂行に迷惑を掛けるのは本意ではない」と辞任の申し出があり、10日付で了承した。首相は国民に向け「混乱は否めない。申し訳ない」と陳謝。大岡氏については「説明を尽くしてもらわなければならない」と述べるにとどめた。
 石原氏は10月の衆院選で落選したが、観光立国などを担当する内閣官房参与に起用された。首相と個人的に親しく、「お友達人事」「失業対策」などの批判が相次いだ。
 その後、石原氏が代表を務める党東京都第8選挙区支部が昨年、新型コロナウイルス禍で打撃を受けた事業者らを対象とした雇調金を計60万円受け取っていたことが発覚。与党からも「適切でない」との声が出た。
 大岡氏が代表の党滋賀県第1選挙区支部は昨年、雇調金約30万円を受け取っていた。大岡氏は10日、「国民の誤解を招きかねないと判断し、速やかに返金する」とのコメントを公表した。

Follow us on social

Facebook Twitter Youtube

Related Posts