安倍元首相、二階元幹事長の選挙区が消滅?「1票の格差」でちゃぶ台返しの細田議長案に批判

東京, 12月05日, /AJMEDIA/

総務省が衆院小選挙区の定数是正について「国勢調査人口(確定値)に基づく計算結果の概要」を11月末に発表し、波紋を呼んでいる。

 これまで衆院選挙区画定審議会で議論されてきた、「1票の格差」問題。人口比を反映した「アダムズ方式」を採用して15都県で「10増10減」の定数見直しが必要であるとしている。

 小選挙区が増えるのは、東京都が5、神奈川県が2、埼玉県と千葉県と愛知が1。減るのは、宮城県、福島県、新潟県、滋賀県、和歌山県、岡山県、広島県、山口県、愛媛県、長崎県で各1となっている。

「これがそのまま採用されてしまったら、どうなるのか。党内争いにも発展しかねない」

 自民党幹部はこう言い、苦悩の表情だ。

 小選挙区から複数の自民党党候補が手を上げた際の調整は、10月の衆院選でも大きな火種となっていた。宮城県をはじめ、10の県で定数がそれぞれ1減るとなれば、当然ながら調整が必要となる。

 山口県は4つの小選挙区が3つに減る。人口比から、山口3区と4区が中心となり大きく区割りが変更される見込みという。

 山口4区は安倍晋三元首相のおひざ元。3区は林芳正外相が参院から鞍替えして、初当選したばかり。山口2区は安倍元首相の実弟、岸信夫防衛相と大物がずらりと並ぶ。保守王国の山口県は現在、4つの小選挙区すべてを自民党が独占。それなのに誰か一人が、小選挙区から立候補できない見込みだ。山口県の自民党県議は声を潜めてこう言う。

「前々から予測はしていたが、実際に総務省から公表され現実のものとなった。3区と4区が1つの選挙区という区割りになる可能性が高いとみられている。つまり、安倍氏か、林氏のどちらかが押し出される。地元では表立って話す人はいません。しかし、ヒソヒソ話では『安倍氏は2度、首相になった。次に期待できるのは林氏だ』と林氏を推す声があるのは事実」

 和歌山県も小選挙区が3から2に減る。和歌山3区は二階俊博元幹事長の地元だ。

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