東京, 1月9日, /AJMEDIA/
優勝が決まると、古川学園の選手たちはコートの自陣中央に集まり泣き崩れた。現行方式になってからは3度の準優勝。届きそうで届かなかった頂点にたどり着き、岡崎監督は「最後のひと山を越えたことはうれしい。頂からの視界はいいもの」と感慨に浸った。
36得点を挙げたドミニカ共和国出身の留学生タピア、30得点の阿部がチームの中心。トスがこの2人に偏った第2、3セットを落とし、主将でセッターの熊谷は就実(岡山)に敗れた昨年の決勝が頭をよぎった。「このままで終わりたくない」
ここから両エースに頼り切ることなく強さを発揮した。第4セットの終盤は、この1年で急成長した3年生の南舘が立て続けに決めた。最終セットは15―6と圧倒し、最後の1点は高橋。阿部は「ありがとう、といつも伝えていた」と振り返った。
悲願を果たすため、熊谷は私生活を含めて厳しい言葉をチームメートに掛けてきた。その努力が報われ「最後の最後まで仲間が自分を見捨てず、決め切ってくれた。本当に感謝しかない」。実感を込めて言った。