与野党伯仲 総選挙、11日投票―スウェーデン

東京, 9月11日, /AJMEDIA/

 スウェーデンで11日、総選挙(一院制、定数349)の投票が行われる。世論調査では、アンデション首相率いる中道左派の与党陣営と、極右の台頭で勢いが増す野党の右派陣営の支持率が伯仲する。昨年11月、スウェーデン初の女性首相となったばかりのアンデション氏は就任から9カ月で早くも正念場を迎えた。
 スウェーデン国会は、大小8政党が与野党の陣営にほぼ半々に分かれている。9日発表の調査結果によると、首相率いる社会民主労働党は3割の支持を得て第1党は維持する見通しだ。与党が勝つには、連携する他の3党がどこまで得票を伸ばせるかが鍵となりそうだ。
 一方、激増する犯罪に有権者の不満が高まっている。「反移民」を公言し、治安対策強化を公約する極右・民主党が支持率2割で第2党になる勢いをみせる。右派陣営勝利なら、極右と手を組むことも辞さない構えの穏健党のクリステルソン党首がまず首相候補となる。民主党のオーケソン党首は「閣僚ポストはもちろん最大級の影響力を追求していく」と述べ、穏健党をけん制している。
 個人的な人気では、北大西洋条約機構(NATO)入りを決断したアンデション氏への支持は5割を超え、クリステルソン氏の3割を大きく上回っている。選挙結果を見て、国会議長は「過半数の議員を得られそうな指導者」を首相候補に指名。連立交渉に入る。2018年の前回総選挙の後は、新政権発足まで4カ月が必要だった。

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