ザポロジエ原発なお危険 占拠のロシア兵標的―ウクライナ大統領

東京, 8月15日, /AJMEDIA/

ウクライナ国営原子力企業エネルゴアトムは14日の声明で、ロシア軍部隊が自ら占拠する南東部ザポロジエ原発に先週から「断続的な砲撃」を加えていると指摘し、原発から放射性物質が漏れ出る恐れがある状況が現在も続いていると危機的な認識を示した。
 ザポロジエ原発は欧州最大規模。原子炉などが万一被弾すれば、史上最悪の汚染をもたらしたチェルノブイリ原発事故(1986年)を超える惨事になると国際社会で懸念されている。
 ゼレンスキー大統領は13日の演説で、原発一帯をロシア軍が攻撃していると改めて非難し「原発に向けて発砲したり、原発を盾にして発砲したりする全ロシア兵はわれわれの標的になる」と警告を発した。
 ウクライナのポドリャク大統領府顧問は13日、ツイッターで、ロシアが自ら原発を攻撃する理由について、ウクライナ南部向けの電力供給を断つ狙いがあると説明した。ロシア側はウクライナ軍の攻撃で原発が危険にさらされていると主張している。
 一方、ロシア国防省は13日、ロシア側部隊が軍事作戦の末、東部ドネツク州のピスキを「完全に解放した」と主張した。
 こうした状況下でも、トルコと国連の仲介で8月1日に再開されたウクライナ南部からの穀物輸出は続いている。トルコ国防省によれば、南部オデッサ近郊の港から13日、トウモロコシなどを積んだ貨物船2隻が出発。1日以降、同港などから少なくとも16隻が出航した。

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