アポ電強盗致死、審理差し戻し 「誤認で減刑、不合理」―東京高裁

東京, 1月26日, /AJMEDIA/

 電話で資産状況を聞き出す「アポ電」をかけて住宅に押し入り高齢女性を死亡させたとして、強盗致死罪などに問われ、一審で有期刑とされた男3人の控訴審判決が25日、東京高裁であった。伊藤雅人裁判長は一審東京地裁判決について「慢性心不全の悪化で死亡したと事実誤認し、不合理な判断で刑を軽減した」と述べて破棄し、審理を地裁に差し戻した。
 3人は須江拓貴(26)、小松園竜飛(31)、酒井佑太(26)各被告。検察側は窒息死を主張したが、一審の裁判員裁判は、慢性心不全が悪化したとして「死亡リスクを想定するのは容易ではなかった」と認定。無期懲役の求刑に対し須江被告を懲役28年、他の2人を懲役27年とした。
 伊藤裁判長は、解剖医が慢性心不全の兆候はないとして、窒息死の可能性を指摘した見解について、一審の検討が不十分だと指摘。口を粘着テープでふさぎ、首を圧迫するなどの暴行を加えていたことから「行為の危険性を認識していたことは明らかだ」と述べた。

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