61歳男放火と特定 ライターで着火か―大阪ビル火災・府警

東京, 12月20日, /AJMEDIA/

 大阪市北区曽根崎新地の雑居ビルで24人が死亡した放火殺人事件で、大阪府警天満署捜査本部は19日、火元のクリニックに液体入りの紙袋を持ち込み火を付けたのは、患者の職業不詳、谷本盛雄容疑者(61)と特定した。現場から焼けたライターが見つかったことも判明。谷本容疑者がこれを使い、まいた油に着火した可能性がある。
 府警は、殺人と現住建造物等放火容疑での逮捕状を取っていない段階での氏名公表について、「遺族が容疑者特定を望んでおり、被害者が多く不特定多数を狙った凶悪性が極めて高い」と説明している。谷本容疑者は重度の気道熱傷などで重篤な状態が続いているという。
 府警は同日、犠牲となった24人のうち、新たにクリニック院長西沢弘太郎さん(49)ら20~50代の男女8人の身元を特定した。身元判明者は計14人となり、府警は残る10人の特定を急いでいる。
 府警によると、火災はビル4階のクリニックで発生。院内の防犯カメラを解析したところ、谷本容疑者が1人で来院した直後、出入り口付近で紙袋を床に置いて蹴り倒し、しゃがみこんで火を付けるような様子が映っていた。現場からは焼けたライターが見つかったほか、油の成分が検出されており、液体はガソリンだった可能性もある。同容疑者は紙袋の他に、催涙スプレーとみられる缶2本も所持していた。
 谷本容疑者は同市西淀川区内の住宅から自転車で現場に向かっており、ビル周辺の防犯カメラには到着後、紙袋を持ってビル内に入る様子が映っていた。府警は近くの路上に止められていた自転車を押収。ビル内で見つかった財布には、同容疑者名義の診察券や運転免許証が入っていた。

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