首相続投、決着持ち越しか ギリシャ総選挙まで1カ月

東京, 4月21日, /AJMEDIA/

【イスタンブール時事】4年間の任期満了に伴う5月21日のギリシャ総選挙(一院制、定数300)の投票まで1カ月。現地メディアによると、ミツォタキス首相が率いる中道右派の新民主主義党(ND)の過半数獲得は困難で、決着は7月上旬に想定される2度目の選挙に持ち越されそうだ。
ギリシャ首相、許しを請う 57人死亡の列車事故

 カティメリニ紙(電子版)が今月5日に報じた世論調査によれば、NDは第1党の座を維持できるものの115議席の獲得にとどまり、2019年の前回選挙で得た過半数の158議席に遠く及ばない。これに対し、野党勢力ではチプラス前首相の急進左派連合(SYRIZA)が97議席などとなっている。
 ミツォタキス政権は外国からの投資拡大や減税を訴えて国民の支持を集めてきたが、最近はインフレ高進で人気を落としている。若者を中心に57人が死亡した2月の列車衝突事故でも、監督責任を問われる事態となった。
 ミツォタキス氏は「極めて不安定な世界情勢の中、ギリシャには強いリーダーシップが必要だ」と主張。連立政権樹立には否定的な立場だ。
 最初の選挙で政権樹立に至らなければ、改めて選挙が行われる。2回目の選挙は第1党が得票率に応じて議席を上乗せできる仕組み。ミツォタキス氏は「最初の投票は誰が統治するか、第2ラウンドはどのように統治するかを決める」と訴え、7月の選挙でのNDによる単独過半数確保を視野に入れている。

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