米外交官ら100人、ヘリで脱出 サウジは陸路700キロ―「停戦」中も交戦続く・スーダン

東京, 4月23日, /AJMEDIA/

【カイロ、ワシントン時事】米政府は22日、正規軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の衝突が続くスーダンから現地時間の23日、米大使館員と家族ら100人弱が退避したと発表した。米軍のヘリコプターで脱出したという。スーダンでは72時間の「停戦」中も交戦が続いており、空港も利用できない状況とみられる。日本など各国が準備を進める自国民の避難の見通しは依然不透明だ。
 バイデン米大統領はツイッターで「私の命令により、米軍は米政府関係者を救出する作戦を実施した」と表明した。米大使館員らの退避について、RSFは「米軍と調整した上で行われた」とツイッターに投稿したが、米政府高官は「事実ではない」と否定し、米軍単独の作戦だったと強調した。
 正規軍トップのブルハン統治評議会議長は22日、中東のテレビ局アルアラビーヤに、首都ハルツームと西部ダルフール以外では軍が空港を掌握していると述べており、ハルツームの国際空港はRSFの管理下にあるとみられる。
 米大使館員らの脱出に先立ち、サウジアラビア外務省も22日、外交官ら157人がスーダンからサウジ西部ジッダに到着したと明らかにした。サウジ人91人に加え、アラブ首長国連邦(UAE)やインド、カナダなど計12カ国の66人が脱出したという。日本人は含まれていない。
 サウジのメディアによると、157人はハルツームから直線で約670キロの距離にある紅海に面した東部ポートスーダンに陸路で移動し、対岸のジッダへ渡った。渡海にはサウジ海軍の艦艇が用いられた。ヨルダン外務省も、同国人約300人の退避を開始したと明かした。

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