女王最愛の夫、歴代韓国大統領 2021年世界の訃報

東京, 12月27日, /AJMEDIA/

 かつて激動の世界をリードした政治家や一時代を築いた文化人、ノーベル賞受賞者らが2021年、世を去った。エリザベス英女王が70年以上連れ添った「最愛の夫」も別れを告げた。
 ◇普天間返還に尽力
 日本の隣国・韓国では、軍事政権から民主化移行に伴う激変期の指導者が相次いで亡くなった。盧泰愚元大統領は10月に88歳、全斗煥元大統領は11月に90歳で死去。盧氏は「国家葬」だったが、民主化運動を弾圧した全氏は非難を浴び、ひっそり告別式が営まれた。
 米国では、黒人初の米軍制服組トップとして湾岸戦争を勝利に導き、国民的英雄となったパウエル元国務長官(10月、84歳)、同時テロ後のアフガニスタン、イラク両戦争を主導したネオコン(新保守派)のラムズフェルド元国防長官(6月、88歳)がそれぞれ他界した。
 米軍普天間飛行場返還合意(1996年)に尽力したモンデール元駐日米大使は4月に93歳で逝去。レーガン政権下で米ソの緊張緩和に努め、日米関係の進展に尽力したシュルツ元米国務長官は2月、100歳で天寿を全うした。
 フィリピンのベニグノ・アキノ前大統領(6月、61歳)、アルジェリアのブーテフリカ前大統領(9月、84歳)も去った。南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離)撤廃の立役者でノーベル平和賞受賞者のデクラーク元大統領は、11月に85歳で生涯を終えた。同じく撤廃運動を推進し、ノーベル平和賞を受賞した南アのデズモンド・ツツ元大主教も12月、90歳で死去した。
 4月、エリザベス女王が95歳の誕生日を迎える直前に夫フィリップ殿下が息を引き取った。99歳。王女時代の「一目ぼれ」相手で、気さくな人柄が親しまれ、死は女王の心に「大きな空白」を残したとされる。
 ◇勝手にしやがれ
 音楽界では、名曲「スペイン」で知られる米ジャズピアニストのチック・コリアさんが2月に79歳で亡くなった。英ロックバンド「ローリング・ストーンズ」の名ドラマー、チャーリー・ワッツさんは8月、80歳で死去。米ミュージカル界の巨匠で「ウエスト・サイド物語」を手掛けた作詞・作曲家のスティーブン・ソンドハイムさんも11月に91歳で世を去った。
 「勝手にしやがれ」など多くの映画に主演したフランスの俳優、ジャンポール・ベルモンドさんは9月に88歳で永眠。自国での人気ぶりは、ライバルのアラン・ドロンさんをしのいだ。
 人類初の月面到達に成功したアポロ11号に搭乗した米宇宙飛行士のマイケル・コリンズさん(4月、90歳)や、欧州単一通貨「ユーロの父」と呼ばれたノーベル経済学賞受賞者のロバート・マンデル米コロンビア大名誉教授(4月、88歳)も他界。数々の疑惑を抱えたまま、パキスタンの「核開発の父」ことアブドルカディル・カーン博士も10月に85歳で人生の幕を下ろしている。

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