合成メタン、北米・豪州に拠点 脱炭素化へ実用化急ぐ―内田東京ガス社長

東京, 12月19日, /AJMEDIA/

 東京ガスの内田高史社長は17日までにインタビューに応じ、二酸化炭素(CO2)の排出削減につながる合成メタンの生産拠点を北米やオーストラリアに設ける考えを表明した。水素とCO2を原料に都市ガスの主成分メタンを合成する「メタネーション」は脱炭素化に有効な一方、コスト高が課題。内田氏は「ガス産出国を中心に、メタネーションの大規模な装置を置くのが現実的な答えだ」と述べた。
 合成メタンは製造段階でCO2を消費するため、原料の水素を再生可能エネルギー由来の電力などで製造すれば、ガスを燃焼させた際のCO2排出を実質的に減らせる。経済産業省の試算によると、都市ガスをすべて合成メタンに切り替えると国内のCO2排出量の約1割を削減できる。ただ、実用化には低コスト化のハードルを乗り越える必要がある。
 内田氏は、メタネーションの事業化に向け、「安い水素とCO2が大量に必要。(製造拠点が)国内では難しい」と指摘。安価な水素の調達に欠かせない低コストの再エネを確保しやすい海外で、三菱商事などと連携して事業化を目指す。

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