利上げ幅0.5%に縮小へ 13、14日に金融政策会合―米FRB

東京, 12月11日, /AJMEDIA/

米連邦準備制度理事会(FRB)は13、14両日、連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、金融政策を協議する。急ピッチで進めた金融引き締めの影響が今後本格化すると見込まれる中、利上げペースを緩める見通しだ。利上げ幅は11月まで4会合連続で通常の3倍の0.75%だったが、市場では0.5%への縮小が確実視されている。
 一方、インフレ率は「依然高過ぎる」(パウエルFRB議長)状況で、FRBは来年も利上げを続ける構え。政策金利のピークを従来の想定から引き上げるとみられる。
 FRBの政策金利は、3月以降の8カ月余りで事実上のゼロから年3.75~4.00%へ、急速に引き上げられた。パウエル氏は先月末の講演で、金融政策の効果が景気やインフレに波及するには「遅れ」があると指摘。「(利上げ)ペースを緩める時機が到来する可能性がある」と明言した。
 一方、物価高は鈍化基調にあるとはいえ、前年同月比の上昇率はFRB目標の2%を大きく上回る。賃金や家賃などサービス価格の伸びはなお顕著で、インフレ圧力の根強さを示す。パウエル氏は既に、現在の利上げ局面での政策金利の最終到達点を従来見通しの年4.50~4.75%から「幾分高める必要がある」との見解を表明している。
 14日の会合後には、FOMC参加者の新たな政策金利見通しが公表される。インフレを抑制する上で、どれくらいの金利水準が適切とFRBが現時点で判断しているのかが明らかになる。
 金融引き締めが行き過ぎれば景気に必要以上の打撃を与えかねず、足りなければ物価高が定着するリスクが高まる。利上げペースの調整でパウエル氏の手腕が問われている。

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