ラオスとの鉄道、直通運行開始 「一帯一路」基幹事業―中国

東京, 4月14日, /AJMEDIA/

【北京時事】中国とラオスを結ぶ鉄道路線の直通運行が13日、始まった。これまで必要だった国境での乗り換えが不要となるため、両国間の往来旅客数は今後大幅に増える見通し。中国では巨大経済圏構想「一帯一路」の基幹事業と位置付けられており、タイなど南方への延伸に期待する声もある。
 中国雲南省昆明とラオスの首都ビエンチャンを結ぶ「中国ラオス鉄道」は、総延長1000キロ超。事業費約60億ドル(約8000億円)の多くを中国側が支出する形で建設が進み、2021年末に開業した。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、開業後も両国間の直通運行は控えられ、利用客は乗り換えのため徒歩やタクシーを使って自力での国境越えを余儀なくされていた。
 直通運行の開始後も、それぞれの国境施設における出入国審査で1時間半ずつ停車するため、昆明からビエンチャンまでは約10時間半かかる。当面は、双方向で1日1本の運行となる。
 中国国営新華社通信によると、開業以降の旅客数は、両国合わせて約1400万人。同通信は13日に配信した記事で「一帯一路の発展に重要な意義を持つ」とする専門家の意見を伝えた。今後、ビエンチャンからさらに線路を延ばし、タイやマレーシアを経てシンガポールまで延伸する構想も一部で出ており、中国は積極的な立場。ただ、東南アジア各国では、中国への過度な依存に対する警戒感もあり、事業化の先行きには不透明な部分も多い。

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