ポーランドにロシア製ミサイル着弾 2人死亡、大使に説明要求―米大統領、調査支援を約束

東京, 11月16日, /AJMEDIA/

ポーランド外務省は16日、ウクライナ国境に近いポーランド東部プシェボドゥフで15日午後3時40分(日本時間同11時40分)、ロシア製のミサイルが着弾し、市民2人が死亡したと発表した。ポーランド政府はロシア大使を召喚し、詳細な説明を要求。ロシア側は関与を否定しているが、2月のロシアによるウクライナ侵攻開始以降、北大西洋条約機構(NATO)加盟国内で初の犠牲者が出たことになる。
 ポーランドのモラウィエツキ首相は「非常事態」(ムラー報道官)に対応するため、緊急の安全保障会議を招集した。ロイター通信によると、同報道官はNATO条約第4条に基づき、国家安全保障上の問題に関する協議を呼び掛けるか検討していると述べた。AFP通信によれば、NATOは16日に大使級会合を開き、ポーランドへのミサイル着弾を協議する。
 ホワイトハウスによると、バイデン米大統領は16日、ポーランドのドゥダ大統領、NATOのストルテンベルグ事務総長と相次いで電話会談した。バイデン氏は、ロシアのミサイル着弾に関する調査を全面支援するとドゥダ氏に伝え、NATO加盟国の防衛義務に対する米国の責任を確認した。これに先立ち、ストルテンベルグ氏は「事態を注視しており、加盟国間で緊密に協議している」と表明した。
 一方、ロシア国防省は声明で「ウクライナとポーランド国境近くの標的を攻撃していない」と関与を否定した。その上で「事態の緊張を高める意図的な挑発だ」と述べ、ポーランドなどの報道を非難した。
 ウクライナのゼレンスキー大統領はビデオ演説で「ロシアのミサイルがポーランドに着弾した」と批判。「ロシアの脅威がポーランドやバルト3国に及ぶのは時間の問題だ」として、「(今回のミサイル着弾は)緊張を激化させる非常に重大な行為だ。(NATOの)行動が必要とされている」と訴えた。

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