東京, 03月23日 /AJMEDIA/
パリオリンピック出場を目指すサッカー男子、23歳以下の日本代表は22日夜、京都府亀岡市でオリンピック出場を決めているマリ代表と強化試合を行い、1対3で敗れました。
23歳以下の日本代表は、パリオリンピック出場をかけて来月開幕するアジア最終予選前の最後の強化試合を今月2試合行うことにしていて、22日夜はマリ代表と対戦しました。
日本は、ベルギー1部リーグシントトロイデンでプレーする山本理仁選手や、ここまでJ1で首位のFC町田ゼルビアで4試合すべてにフル出場して活躍している平河悠選手などが先発しました。
開始直後の前半2分、日本はフリーキックからのこぼれ球に反応した平河選手が、右足でゴール右隅にシュートを決めて先制しました。
しかし、高い身体能力を生かしてダイナミックな攻撃を展開するマリに攻め込まれる場面が増え、前半34分、パスミスから攻め込まれてシュートを決められ、1対1の同点で試合を折り返しました。
そして、後半8分には相手のミドルシュートを、ゴールキーパーの野澤大志ブランドン選手がはじいてこぼれ球をヘディングで押し込まれて勝ち越しのゴールを許し、試合終了間際にも3点目を奪われました。
日本は、後半から年齢制限のない日本代表としてことしアジアカップに出場したフォワードの細谷真大選手などを投入し、前線でボールを奪ってチャンスを作りましたが、得点にはつながらず1対3で敗れました。
23歳以下の日本代表は、25日には北九州市でウクライナと強化試合を行い、パリオリンピック出場をかけて来月カタールで開幕するアジア最終予選に臨みます。
この大会で3位までに入ればオリンピック出場権を獲得し、4位の場合は、アフリカ代表のギニアとのプレーオフに回ります。
川崎選手「Jリーグとは違った」
川崎颯太選手は、みずからのパスミスが同点ゴールにつながった場面を振り返って「徐々に相手が修正してくる中で、ボールをうまく回すことに執着してしまい、自然体でプレーできなくなってしまった。苦しい時間に自分がミスをしてしまった」と悔しさをにじませました。
代表のユニフォームを着て、所属するJ1、京都サンガの本拠地でプレーしたことについては「特別な思いがあったし、皆さんにチームに貢献する姿を見せたかったが、逆の結果になり申し訳ない。それでも試合終了後はたくさんの人が声をかけてくれて、将来、この試合で成長したなと思われるような選手になりたい」と話しました。
また、マリの選手の身体能力の高さについて「ふだん経験したことがないところまで足が伸びてきたし、ひとつひとつのプレーのランニングのスピードもJリーグとは違った。世界を経験できた。ここを乗り越えるという新たな課題が見つかったことはプラスに捉えたい」と話しました。
山本選手「勝ちきりたかった」
キャプテンマークをつけてフル出場したミッドフィルダーの山本理仁選手は、「早い時間に先制できたが、自分たちの簡単なミスで失点してしまい、試合を難しくしてしまった。勝ちきりたかった」と悔しそうに話しました。
対戦したマリについては、「最初は自分たちのペースでできていたが、相手も強豪でアジャストしてきた。さすがだと思った」と振り返りました。
そして、アジア最終予選前の最後の強化試合となる25日のウクライナ戦に向けて、「簡単なミスを絶対なくして、選手どうしの距離感を改善する。最後は何としても勝って最終予選に臨みたい」と決意を語っていました。
平河選手「先制ゴール うまく反応できた」
先制ゴールを決めた平河悠選手は、「自分のところにいい形でボールがこぼれてきたので、うまく反応できた」と振り返りました。
一方で「相手の特徴を分かった上でプレーしたが、個人としても、チームとしても、もう少しやれたと思う。結果的に1対3で終わったのは反省すべきだ」と話しました。
そしてアジア最終予選前最後となる25日のウクライナとの強化試合に向けて「代表メンバーに生き残るためにも、FC町田ゼルビアでやっていることをここで出す。自信を持って最終予選に挑むためにも結果と内容にこだわりたい」と意気込んでいました。
大岩監督「ふがいないゲームをしてしまった」
23歳以下の日本代表の大岩剛監督は、試合直後のインタビューで「たくさん応援にきてもらった中で、ふがいないゲームをしてしまった」と試合を振り返りました。
そのうえで「積極的な姿勢や前に行く姿勢を見せることはできたが、結果がついてこなかった。次、ウクライナ戦に向けてしっかり準備したい」と話しました。
ウクライナ戦 修正した姿を見せられるか注目
「経験したことがないところまで足が伸びてきた」。
試合中、日本の選手たちは身体能力が高く、テクニックもあるマリを相手に、戸惑いを感じていました。
先制点で流れをつかみかけた直後、ディフェンダーの西尾隆矢選手がボールを奪われ、ゴールキーパーと1対1の場面を作られました。
ゴールポストに助けられ失点は免れましたが、その後も押し込まれる展開が続き、前半34分、川崎颯太選手のパスミスから一気に攻め込まれて同点とされました。
後半にはゴールキーパーの野澤大志ブランドン選手がはじいたボールに鋭く反応され、勝ち越しを許しました。
来月からパリオリンピック出場をかけて本格的な戦いに臨む選手たち。
チームとして初めてのアフリカ勢との試合で、1つのミスが失点につながることを思い知らされる形となりました。
大岩剛監督は、試合を振り返って「間合い、身体能力、足の長さ。戸惑った選手がいたし、消極的になっていた。反省、課題を洗い出して感じたことを次の試合で出してほしい」と話しました。
3月25日、最終予選前最後の強化試合ウクライナ戦。
厳しいアジアの戦いを勝ち抜くためにも、どう修正した姿を見せられるか注目です。
