「反プーチン」候補に平和賞か ウクライナ大統領の名前も―ノーベル各賞発表へ

東京, 10月3日, /AJMEDIA/

今年のノーベル各賞が3日から発表される。注目の平和賞は7日で、ロシアのプーチン政権によるウクライナ軍事侵攻を背景に、ロシア反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏やロシアの同盟国ベラルーシの反政権派スベトラーナ・チハノフスカヤ氏が有力候補に浮上。ウクライナのゼレンスキー大統領が受賞する可能性も取り沙汰されている。
 平和賞候補は343人・団体。受賞者を毎年予想するオスロ国際平和研究所(PRIO)のウーダル所長は、強権体制を敷くベラルーシのルカシェンコ政権に立ち向かうチハノフスカヤ氏と、ロシアで収監中のナワリヌイ氏の共同受賞を最有力視する。所長によると、「ウクライナ侵攻を声高に非難」する両氏への授賞は「ベラルーシに支援されたロシアの侵略行為への明白な抗議」と評価されるという。
 所長はまた「国際法を通じて平和を促進する」として、国際司法裁判所(ICJ)や国際刑事裁判所(ICC)の受賞も予測。インドの社会活動家や香港の民主活動家らも候補に挙げた。
 一部のブックメーカー(公認賭け屋)の事前予想では、ウクライナ紙キーウ・インディペンデントやゼレンスキー大統領が上位。ゼレンスキー氏については2月のウクライナ侵攻開始後、欧州議会の一部議員らが推薦の書簡を選考機関に送ったが、締め切り後だったため正式にノミネートされたかは不明。
 ほかにスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん、英動物学者デービッド・アッテンボロー氏の名前もある。昨年はロシアの独立系紙編集長ドミトリー・ムラトフ氏らが受賞した。
 日本人関係は、文学賞の村上春樹氏に加え、自然科学分野でも候補が浮上。ノーベル賞受賞者を予測する上で定評のある情報会社クラリベイトの「引用栄誉賞」には今年、医学生理学賞で東京都医学総合研究所脳・神経科学研究分野の長谷川成人分野長、物理学賞で物質・材料研究機構の谷口尚フェローと渡辺賢司・機能性材料研究拠点主席研究員が選ばれた。
 各賞の発表は医学生理学賞が3日、物理学賞が4日、化学賞が5日、文学賞が6日、経済学賞は10日だ。

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