「先住民と軍の知識の出合い」 子供4人密林の救出劇―コロンビア

東京, 6月12日, /AJMEDIA/

【ボゴタAFP時事】南米コロンビアのアマゾン熱帯雨林で搭乗していた小型飛行機が墜落し、約40日ぶりに救助された先住民の子供4人が10日、親族と再会した。コロンビア軍が先住民と協力し捜索。子供たちが搬送された首都ボゴタの病院を訪れたペトロ大統領は、救助成功を「先住民と軍の知識の出合いだ」と称賛した。
子供4人、40日ぶり救出 墜落機搭乗、密林でさまよう―コロンビア

 先月1日に墜落した小型機には、捜索中に1歳を迎えた赤ん坊を含む4人きょうだいが搭乗。操縦士ら大人3人は遺体で見つかった。軍は兵士160人と救助犬やヘリコプターを動員し、先住民70人の協力も得て、足跡や食べかけの果物を頼りに延べ2600キロを移動。子供らが動かないよう、飲料水と一緒にチラシをまいたり、祖母の音声を流したりした。
 4人が見つかったのは墜落機から5キロほど離れ、一帯はジャガーやヘビなど危険な動物が徘徊(はいかい)する場所だった。子供らの祖父は、4人が「最初は(墜落機に積まれていた)少量の小麦粉、その後は植物の種を食べて命をつないだ」と説明。先住民団体職員は「4人は密林のことをよく知っていた。食べられる物とそうでない物を見分けられた」と語った。
 4人の先頭に立ったのは13歳の長女だった。ベラスケス国防相は「彼女の勇気とリーダーシップのおかげで、他の3人が生き延びることができた」とたたえた。病院に運ばれた4人はやせて疲れた様子。まだ固形物を食べることはできないものの、元気を取り戻しつつあるという。

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