韓国総選挙 与党大敗 大統領“国民の意思 謙虚に受け入れる”

東京, 04月11日 /AJMEDIA/

10日投票が行われた韓国の総選挙は、革新系の最大野党が過半数の議席を維持し、ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領を支える保守系の与党は大敗しました。任期が3年目に入るユン大統領は引き続き難しい政権運営を迫られることになり「国民の意思を謙虚に受け入れ、国政を刷新する」と述べました。

10日投票が行われた韓国の国会議員を選ぶ総選挙は、開票作業が11日午前に終了し、主要メディアによりますと、300議席のうち、革新系の最大野党「共に民主党」が系列の政党を含めて175議席を獲得して過半数を維持し、ユン・ソンニョル大統領を支える保守系の与党・国民の力は系列の政党を含めて108議席と大敗しました。

また前の政権で法相を務め、ユン政権を真っ向から批判したチョ・グク(※曹国)氏が率いる新党が比例代表で12議席を獲得しました。

野党勢力は、憲法改正案や大統領の弾劾を求める議案を可決できる200議席には達しなかったものの、与党が反対する法案を迅速に可決できる180議席を上回りました。

任期が3年目に入るユン大統領は少数与党のもとで引き続き難しい政権運営を迫られることになり、大統領府高官によりますと、大統領は「国民の意思を謙虚に受け入れ、国政を刷新し、経済と暮らしの安定のために最善を尽くす」と述べました。

投票から一夜明けて、韓国の新聞各紙は「野党の記録的大勝」などと大きく伝えています。

このうち、保守系の東亜日報は「有権者がユン政権にむちを打った。大統領の早期のレームダック化は避けられない見通しだ」と報じました。

また、革新系のハンギョレ新聞は「ユン大統領は憲政史上初めて、任期5年のすべてを少数与党のもとで過ごすことになる。任期後半の動力を相当程度失う」と伝えています。

※「曹」は、「曹」の縦線が1本

ソウル市民からは「政権審判の選挙」の声
韓国総選挙の結果について首都ソウルの市民からは、野党が主張していたとおり「政権審判の選挙」だったという声が多く聞かれました。

このうち60代の男性は「野党が勝つと予想していた。大統領には低姿勢になって野党と協調してもらいたいし、野党も謙虚でいなければならない」と話していました。

また、30代の女性は「野党によるけん制という意味でもあるだろう。大統領はあと3年間しっかり務めるようにというメッセージだと受け止めてもらえればと思う」と話していました。

同じく30代の男性は「ユン政権の強引に押し通そうとするところやコミュニケーション不足がこうした結果を生んだのではないかと思う。今後の政権運営は大変ではないか」と話していました。

さらに70代の女性は「大統領もしっかりやっているが、もう少し庶民の言うことに耳を傾けてほしい」と話していました。

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