日本外交は「対米追従」 台湾問題、今も焦点―中国側通訳の周斌氏・日中国交正常化50周年

東京, 9月22日, /AJMEDIA/

 日中共同声明による国交正常化から半世紀。声明に署名した田中角栄首相(当時)の訪中時に中国側で通訳を務めた周斌氏(87)の目には、現在の日本外交が台湾問題をめぐり「米国に追従している」と映る。50年前の交渉で、台湾をどのように位置付けるかは大きな争点となった。国交正常化の舞台を支えた周氏はいら立ちを隠さない。
 日中共同声明は、「日本国政府は、中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であることを承認する」と明記。その上で、中国と台湾を不可分とする「一つの中国」原則を日本が「理解し、尊重する」としている。
 これを踏まえ、7月に営まれた安倍晋三元首相の葬儀で、台湾の頼清徳副総統が「私人」として参列したことに、中国側は反発。周氏は「(共同声明に基づき)日本は台湾と民間・経済交流しかできない」と主張した。
 米国は、8月にペロシ下院議長が訪台するなど、蔡英文政権に接近。日本の国会議員の訪台も相次いでいる。周氏はこうした動きを念頭に「(日本が米国に追従することに)どんなメリットがあるのか」と語った。

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