マリウポリ退避に「全力」 国連総長、ウクライナ大統領と会談

東京, 4月29日, /AJMEDIA

グテレス国連事務総長は28日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)でゼレンスキー大統領、クレバ外相と会談した。ロシア軍の包囲下にある南東部マリウポリの情勢について協議し、ウクライナ部隊が拠点としているアゾフスタル製鉄所からの民間人の退避に向け「全力を尽くしている」と表明した。
 グテレス氏は会談後の記者会見で、「マリウポリは危機の中の危機にある」と指摘。ウクライナ入り前にモスクワでロシアのプーチン大統領と会談した際、国連と赤十字国際委員会(ICRC)が退避に関与することで原則合意したと強調し、「(退避)進展のため集中的に意見を交わしている」と明かした。
 ゼレンスキー氏も、国連の助けがあれば退避計画を立てることは可能だとの考えを示し、「ウクライナは(ロシアとの)緊急協議の準備はできている」と訴えた。また、市民のロシアへの強制連行を防ぎ、移送された人々の一刻も早い帰国に努めるようグテレス氏に求めた。
 ただ、ロシアが合意を守るかは依然見通せない。ゼレンスキー氏によると、会談直後にキーウ市内にミサイル5発が着弾した。ウクライナ国営通信によれば、10人が負傷したという情報がある。ゼレンスキー氏は「国連に屈辱を与えようとする試みだ」と述べ、グテレス氏の訪問に合わせた攻撃だとの認識を示した。

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