海自に3年、射撃経験も 同級生「寡黙な印象」―安倍氏銃撃で逮捕の山上容疑者

東京, 7月9日, /AJMEDIA/

 安倍晋三元首相が銃撃されて死亡した事件で、奈良県警に逮捕された山上徹也容疑者(41)は、かつて海上自衛隊に勤務して銃について学び、実弾射撃の訓練も受けていた。卒業した県立高校の同級生は、報道を見て驚いたといい、高校時代は「寡黙な感じだった」と話した。
 防衛省関係者によると、山上容疑者は2002年に海上自衛官として採用された。3カ月の教育期間には、小銃の構造や扱い方に関する計30時間の講座を受け、分解や組み立て方法も学んだ。その後、広島・呉を拠点とする護衛艦「まつゆき」の砲雷課などに配属され、年1回程度、実弾射撃の訓練もしていた。
 05年8月に約3年の任期を満了した後は、海自に残り昇任する道を選ばず、予備自衛官にも登録しなかった。再就職支援も受けておらず、進路は不明という。海自幹部は「自衛隊では銃の危険性は徹底的に指導する。射撃訓練の頻度も十分ではないし、当然銃の製造法を学ぶこともない。なぜこんなことができたのか」と困惑気味に話した。
 山上容疑者は奈良県大和郡山市内の県立高校を卒業。同級生は人柄について、「寡黙な感じで、リーダー的な存在とは真逆のタイプ。何を考えているのか分からないという印象だった」と振り返る。事件を受け、複数の同級生から連絡があったといい、「みんなびっくりして、(事件を)悲しんでいた」と話した。
 自宅の8階建てマンションは奈良市の中心部にほど近く、銃撃現場から約3キロ離れた場所にある。住民の男性(65)によると、単身者が多く、住民同士の交流は少ないという。
 山上容疑者は最上階の8階に居住。住民の男性会社員(25)は、今月2~6日に毎晩、「コンコン、コンコンという何かを作っているような音」が、同容疑者の部屋の方向から聞こえてきたと話した。

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