東京, 12月14日, /AJMEDIA/
医療機関などで使われる歩行支援ロボットを使って、お年寄りがお遍路を体験する実証実験が、香川県善通寺市で行われました。
東京工業大学が開発した歩行支援ロボットは、医療機関で足が不自由な人のリハビリなどに使われていますが、観光への活用方法も探ろうと、全日空と協力して実証実験が行われました。
重さ6キロの支援ロボットは、腰や背中などに取り付けて使うもので、腕の振り幅やリズムに合わせて4つのモーターが動き、歩く負担を軽くする仕組みです。
実験では、四国八十八か所霊場の曼荼羅寺から出釈迦寺までの上り坂をおよそ500メートル歩き、開発したグループの学生らがスマートフォンで歩行データを記録していました。
大学と全日空は、実験のデータをもとに、お年寄りが歩いて巡るお遍路などのツアーを検討したいとしています。
支援ロボットを着用した、まんのう町の山内直樹さん(62)は「あまり重さを感じることなく息切れせず、スムーズに歩くことができた。機械の力強さを感じた」と話していました。
開発した東京工業大学情報理工学院の三宅美博教授は「支援ロボットとお遍路のコラボレーションの可能性を感じさせる実験だったので、今後の広がりに期待したい」と話していました。