極右伸長、初の首長誕生 協力の是非巡り既存政党混乱―ドイツ

東京, 7月31日, /AJMEDIA/

【ベルリン時事】ドイツ極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の勢いが止まらない。支持者が多い旧東独地域の地方自治体では、初めて首長が誕生。排外主義的な主張を掲げるAfDとの協力は独政界でタブー視されてきたが、既存政党は地方レベルでの対応見直しを余儀なくされており、混乱が生じている。
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 AfDは、増加する難民問題への不満の受け皿として支持を伸ばし、最近の世論調査ではショルツ首相率いる社会民主党を抑え、支持率で保守系のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)に次ぐ2番手につける。6~7月に行われた東部テューリンゲン州の広域行政を担う郡とザクセン・アンハルト州の町の首長選では、AfD候補がそれぞれ初勝利を収めた。
 そうした状況を受け、CDUのメルツ党首は「議会は(AfDの首長と)町づくりで協力する方法を探らなければならない」と発言。反発する党内から次期首相候補としての資質を問う声が上がる一方、旧東独からは「自治体レベルで(AfDとの)分離を貫ける者は誰もいない」(ザクセン州首相)との擁護論も出た。
 28日に東部マクデブルクで開かれたAfD党大会では、クルパラ共同党首が今後の州選挙に触れつつ「われわれは政権責任を負うことができる。さらなる準備ができている」と演説。来年の欧州連合(EU)欧州議会選をにらんで他国の極右政党と連携する方針も決定し、党勢拡大に向けて気勢を上げた。

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