検疫擦り抜け、高まるリスク 濃厚接触判明まで時間差―新型コロナ・オミクロン株

東京, 12月12日, /AJMEDIA/

新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」感染者の濃厚接触者で、自身も感染した岐阜県の男性は、入国時の検疫ではコロナ陰性だったため、意図せず検疫を擦り抜ける結果となった。同様のケースが今後増える恐れは強い。
 男性は4日、成田空港に到着。滞在したスリランカは、空港周辺施設で3~10日間の待機が義務付けられるオミクロン株警戒指定国・地域の対象外だったため、翌日車で岐阜県の自宅に戻り、待機を始めた。待機者は出勤のほか不要不急の外出はできないが、生活必需品の買い出しなどは禁じられていない。
 厚生労働省は、オミクロン株感染者の濃厚接触者に、宿泊施設での隔離を求めている。しかし、全遺伝情報(ゲノム)解析には数日間を要し、タイムラグは避けられない。男性と同じ航空機にオミクロン株陽性者が乗っていたと分かったのは、帰宅の3日後。既に発熱などの症状が出ていた。
 男性のように地元に戻った後、時間差でオミクロン株感染が判明する人は増える可能性があり、水際対策には限界もある。また、オミクロン株発生が確認されれば追加される警戒指定国・地域は日々増えており、待機施設の確保も課題だ。

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