朝鮮半島、緊張高止まり 「残るは核実験」、関係国警戒

東京, 11月4日, /AJMEDIA/

北朝鮮が3日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)とみられるミサイルを発射した。このところ挑発の水準は高まり続けており、「残るは核実験」(韓国メディア)との警戒が関係国で強まっている。
 北朝鮮は9月25日~10月9日、弾道ミサイルを7回にわたり立て続けに発射。さらに、10月14日と28日にも短距離弾道ミサイルを撃ったほか、海上への多数の砲撃も行った。米空母の日本海展開や米韓の合同演習を非難しながら、軍事活動を活発化させていた。
 北朝鮮は、米韓両軍が実施中の大規模空中訓練「ビジラント・ストーム」にも猛反発。今月2日には短距離弾道ミサイルなど、過去最多となる23発を撃ち、韓国に圧力をかけた。一方、今回の長距離ミサイルは対米けん制が狙いとみられる。
 朴元坤・梨花女子大教授は、北朝鮮が挑発の対象や範囲、強度のレベルを上げ続けており、「短期間の集中的な挑発で緊張を高めている」と指摘。日本上空を通過する中距離弾道ミサイル「火星12」の発射や、6回目の核実験を行った2017年と状況が似ており、「今回も最終的に核実験に踏み切る可能性がある」と分析した。
 韓国政府は、北朝鮮が5月に7回目の核実験の準備を完了したとみており、金正恩朝鮮労働党総書記の判断に懸かっている。東京大先端科学技術研究センターの山口亮特任助教は、北朝鮮が今後も各種兵器の実験と訓練を行う可能性が高く、当面は緊張が「高止まり」すると予測した。
 今回の長距離弾道ミサイルは新型ICBM「火星17」と推定される。山口氏は「火星17はまだ開発の段階であり、北朝鮮も失敗はある程度想定していたとみられる」と述べ、性能の検証も兼ねていたとの見方を示した。

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