共働き夫婦と2歳児の「保育園留学」体験レポート–北海道の大自然とワーケーションを満喫

東京, 1月22日, /AJMEDIA/

 テレワークが広まるにつれて、「ワーケーション」という言葉も随分浸透してきました。ただし、ワーケーションには大きく2つの壁があると思います。業務的にテレワークに適しているかどうかという壁と、家族構成的にテレワークに適しているかどうかという壁です。

 そこで今回の体験レポートでは、共働き夫婦と2歳の息子が、「保育園留学」という仕組みを使って北海道で3週間のワーケーションに取り組んだ記録をお届けします。

子育て世代のワーケーションは「ただの旅行」になりがち
 まず、我が家についてご紹介しましょう。私は東京都在住でPR会社を経営しています。会社といっても気楽な一人会社で、東京を中心に、名古屋、大阪などの企業や大学の広報をお手伝いしています。事実婚の夫はIT会社に勤務しながら個人事業主としても複数の案件を抱えるウェブエンジニアです。2人とも、日常的にテレワーク中心の働き方をしています。そして、私たちの息子は2020年生まれの2歳で、生後5カ月から都内の保育園に通っています。

 冒頭に“2つの壁”の話をしましたが、「夫婦ともにテレワークできる仕事だけど、小さい子どもがいるから難しい」と考えるご夫婦も多いのではないでしょうか。ある程度の年齢の子どもなら「一人で遊んでいてね」で済むかもしれませんが、未就学児となると話が違います。共働き夫婦向けのワーケーションプランとして、子ども向け体験プログラムなどを用意しているケースもありますが、我が家のように2歳児となると親から離れての参加は難しく、一時的な託児サービスにも限界があります。

 もともと旅行好きカップルである我が家は、私の出張先に家族を呼び寄せたり、土日と金曜または月曜で旅行に行ったりという形で、度々ワーケーションに出向いています。しかし、どちらか片方がオンライン会議に入ったり、集中したいときは、もう片方が子どもとお散歩に行ったりと、二人同時に集中して仕事をするのは難しいというのが現実でした。結局、相手への罪悪感と子どもかわいさから、仕事は程々に旅行モードに突入してしまいがちでした。

大人も子どももハッピーな「保育園留学」という取り組み
 そんな私たちが飛びついたのが保育園留学という取り組みです。これは、食と暮らしに関する事業を手がけるキッチハイクさんが北海道厚沢部(あっさぶ)町と始めた取り組みで、2022年12月末日時点で、北海道厚沢部町、熊本県天草市、新潟県南魚沼市、岐阜県美濃市の4つの地域で受け入れを行っています。

 簡単に説明すると、自治体が用意した住宅に家族で1〜3週間暮らし、日中は子どもは地元の保育園に通い、親はワーケーションをする。夜や休日は旅行のように非日常の暮らしを楽しむというものです。利用者側のメリットだけでなく、受け入れ側にも、関係人口の構築や、経済的メリットがあります。

実際どうだった?–厚沢部での生活や仕事
 2022年9月末から10月中旬までの3週間、私たちは厚沢部で暮らしました。「あっさぶ」という地名を初めて聞くという方も多いと思います。函館から北に自動車で1時間くらいの場所になります。東京からなら飛行機とレンタカーで向かう方がほとんどだと思いますが、旅行好きな私たちは、自家用車で東北道を北上して、岩手県一関市で一泊してから津軽海峡フェリーで北海道入りしました(なお、帰りは苫小牧からフェリーで茨城県大洗港まで一気に帰りました)。

Follow us on social

Facebook Twitter Youtube

Related Posts