中国高官、習氏に相次ぎ忠誠 3期目本格始動へ権威強化―全人代

東京, 3月7日, /AJMEDIA/

【北京時事】中国で開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で、共産党高官らが相次いで習近平国家主席に忠誠を誓っている。6日付の党機関紙・人民日報は、全人代分科会での高官らの発言を紹介。大半が習氏の地位を確固たるものにするスローガン「二つの確立」に言及し、業績を称賛した。3期目の習政権が本格始動するのを前に、権威を一層強化する狙いがありそうだ。
首相就任が確実視される李強・政治局常務委員は、過去5年の党と国家の成果は「習氏が全党の核心としてかじを取っていることが根本にある」と強調。国家副主席に選出される見通しの韓正・筆頭副首相も「防疫と経済・社会発展の両立」などは「容易でなかった」として、同様の表現で習氏を持ち上げた。両氏は「二つの確立の決定的意義を深く理解しなければならない」とも訴えた。
 外交トップの王毅政治局員は、外交でも「二つの確立を断固擁護する」と表明。習氏に近い黄坤明・広東省党委書記は、防疫の「決定的勝利」や貧困脱却などは「二つの確立の決定的意義を十分示した」とたたえた。中央軍事委の張又侠副主席は「習近平強軍思想による武装を深化させ、政治的忠誠心を固めなければならない」と呼び掛けた。
 習氏は5日、江蘇省代表団の分科会に出席し、社会主義現代化強国の実現に向け、科学技術の「自立自強」が重要だと指摘。「党の全面的な指導」を堅持、強化することも求めた。
 昨秋の党大会を経て3期目の総書記を務める習氏は、全人代で国家主席にも3選され、本格的な3期目政権に入る。政府高官にも側近を多数起用する見通しで、「一強」体制が加速する。

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