中国、軍人材確保へ条例改正 「戦時」の徴集規定

東京, 4月25日, /AJMEDIA/

【北京時事】中国政府は、新兵の徴集に関する規定を定めた改正後の「徴兵工作条例」を公表した。台湾情勢を巡る緊張が続く中、有事を想定し、専門知識のある高学歴の人材を確保したい考えだ。5月1日に施行する。
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 今月12日に公表された改正条例は「戦闘準備に重点を置き、質の高い兵員を効率的に募集する」と規定。「大学を卒業し、専門技能で特別な要求を満たす兵員」を優先的に採用すると定めた。学生は戸籍の所在地と学校の所在地、どちらでも応募できると明記した。
 新たに「戦時徴集」の章も設置し、戦時には退役軍人を優先的に採用することや、募集の条件と方法を柔軟に調整できることを盛り込んだ。
 軍機関紙・解放軍報は、情報戦や軍事面でのAI技術の活用が進むにつれ、科学技術の重要性や武器装備の複雑さが増していると指摘。「質の高い兵員」の採用は、「新技術、新装備を迅速に把握し、新戦法を深く理解し、部隊の戦力を向上させるのに役立つ」として、大卒生らの割合を増やす必要性を強調した。
 香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは専門家の話として、改正条例が「ハイテク兵器の操作に関するスキルと経験」を持つ退役軍人や、「科学や工学に素養のある大卒生」に焦点を当てていると解説した。
 習近平指導部は「世界一流の軍隊建設」を目標に掲げ、軍の近代化を急いでいる。中国では志願兵が新兵の定員を上回るとされるが、徴兵制の活用により、ハイテク人材の確保を狙う。

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