ロシア軍、ウクライナ首都の軍需施設破壊 南東部要衝で抵抗続く

東京, 4月17日, /AJMEDIA

ウクライナでは16日も、首都キーウ(キエフ)を含む各地がロシア軍の攻撃にさらされた。タス通信がロシア国防省の話として伝えたところでは、ロシア軍はキーウにある軍需施設16カ所を精密誘導ミサイルで破壊したほか、南部ミコライウにある軍備品の補修施設も攻撃した。
 キーウのクリチコ市長は、ミサイル攻撃で1人が死亡し、数人の負傷者が出たと明らかにした。市長は「キーウは依然として侵略者の標的にされている」と述べた。
 ロシア国防省は15日、ウクライナによる「ロシア領内への攻撃や破壊活動」への対抗措置として、キーウへの攻撃強化を警告。同日にミサイル工場とされる首都郊外の施設に攻撃を加えており、軍需施設の破壊を一段と強化しているもようだ。
 一方、長期にわたってロシア軍の包囲下にある南東部の要衝マリウポリではウクライナ軍の抵抗が続いている。ウクライナ国防省報道官は15日の記者会見で「ロシアは絶えず追加部隊を投入している」と述べ、激しい攻撃を受けていることを明らかにした。
 マリウポリには大規模な製鉄所が2カ所ある。ウクライナ兵は複雑な構造を持つ製鉄所に立てこもる形で抗戦しているが、ロシア国防省は15日、このうちイリイチ製鉄所を制圧したと発表した。ウクライナ国防省はこれを否定した。
 ウクライナのゼレンスキー大統領は15日、米CNNテレビのインタビューで、これまでの戦闘でウクライナ兵士2500~3000人が死亡したとの見方を示した。
 ロシア軍は当初目標にしていた首都制圧に失敗。北部から部隊を撤退させる一方、東部のドンバス地方の支配拡大に向け準備を進めている。東部の戦闘は長期化する恐れが指摘され、15日のCNNによると、ブリンケン米国務長官は欧州の複数の政府当局に対し、紛争が年内いっぱい続く可能性があるとの見方を伝えた。

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