ベビーパウダーの原料変更 発がん性訴訟受け食品由来に―米J&J

東京, 8月12日, /AJMEDIA/

米医薬品・健康関連用品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は11日、世界で販売するベビーパウダーの原料を、鉱物由来のものから食品由来のものに変更すると発表した。使用によってがんを発症したとの訴えが米国で相次いだためで、北米などで既に切り替えた。
 従来はタルク(滑石)を原料に使っていたが、トウモロコシから作られるでんぷん「コーンスターチ」に変更する。来年までに全世界で切り替えを進める。同社は変更を「品ぞろえ見直しの一環」と説明した。
 J&Jのベビーパウダーをめぐっては、タルクに混入したアスベスト(石綿)が原因で卵巣がんを発症したなどとして、同社を相手取った訴訟が多発。報道によれば、訴訟は約3万8000件に上る。消費者の懸念が高まり売り上げが減る中で、北米では2020年にタルクを使ったベビーパウダーの販売中止を発表した。
 一方でJ&Jは、製品の発がん性を否定している。同社は「タルクを使ったベビーパウダーにアスベストは混入しておらず、がんを引き起こすことはない」と改めて主張した。

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