ハンスト女性2人、生命の危機 王室改革訴え―タイ

東京, 2月7日, /AJMEDIA/

タイで王室改革を訴えながら、ハンストを続ける女性活動家2人の命が危ぶまれている。ハンスト開始から既に20日が経過。人権派弁護士は「2人に残された時間は少ない」と危機感を募らせている。
 タンタワンさん(21)とオラワンさん(23)は昨年2月、バンコクの街頭で「王族の車列が通過する道路周辺を封鎖するのは公共の迷惑か」と尋ねるアンケート調査を実施し、不敬罪に抵触するとして拘束された後、保釈された。
 しかし、拘束が続く他の活動家に共感を示すため、自ら保釈取り消しを要求。今年1月16日に裁判所前で赤いペンキを頭からかぶる寸劇を演じて再収監され、18日に食料だけでなく、水も摂取しないハンストを始めた。
 2人は体調が急速に悪化し、20日に医療刑務所に搬送され、24日には大学病院に移された。体重が5~6キロ減りながらもハンストを続け、タンタワンさんは心停止しかけるほど危険な状態に陥った。病院によると、2人は今も水をすする程度という。
 2人は不敬罪撤廃や他の活動家の解放を求めている。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは「タイ当局は平和的に権利を行使する人たちを恣意(しい)的に拘束した」と非難。「ハンスト中の活動家には、医学倫理に沿った医療を施すべきだ」と訴えた。
 市民団体「タイ人権のための弁護士」によると、反政府運動が再燃した2020年7月以降、抗議行動に参加して訴追されたのは今年1月末現在で1890人。このうち、少なくとも228人に最高刑が禁錮15年の不敬罪が適用された。

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