ウクライナ避難民の流入続く 臨時施設に長期滞在―ポーランド

東京, 7月24日, /AJMEDIA/

ロシアによる侵攻が続くウクライナからは、避難民が隣国ポーランドに流入し続けている。2月の侵攻直後と比べ規模は縮小したものの、戦火を逃れた人々は、故郷に戻る時を待ちわびる日々を送っている。
 ワルシャワ郊外の国際展示場に設けられた最大2万人収容の臨時避難施設には、今も1日200~300人が到着する。連日30度を超す気温を記録する中、冷房が利いた屋内で簡易ベッドや食事を提供され、ポーランドや他の欧州各国への移住支援も受けられる。
 激戦が続く北東部ハリコフから今月19日に到着したジョルニク・バシルさん(37)は「家の近くの公園では砲撃が絶えなかった」と現地の惨状を語る。総動員令のため、18~60歳の男性の出国は原則として禁じられているが、目の病気を患う母親(81)を世話するため脱出を認められた。ベルリンに行くつもりだという。
 東部スラビャンスク出身のガリナ・トロヤンさん(47)は、ポーランド国内の滞在先だった友人が引っ越したため、移住支援を受けに施設にやって来た。やはりドイツに向かう予定だが、「戦争が終われば一刻も早く帰りたい。破壊されても故郷であることは変わらない」と涙ぐんだ。
 国連の統計では、侵攻開始以降、ウクライナからポーランドに480万人近くが入国し、120万人が臨時避難施設に滞在登録した。AFP通信によると、うち約20%は一時滞在用の施設で暮らし続けている。国際展示場のスタッフも「いつも見掛け、顔を覚えた人がいる」と認める。
 仕事が見つからず展示場で2カ月近く生活しているウォロディミル・マランチュクさん(63)は、3月に避難してきた。妻と娘はフランスに向かったが、ポーランド語を話せる自身は同国で仕事を探している。「200枚の履歴書を送ったが、高齢者の就職は困難だ」とため息をついた。

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