維新・馬場代表、進退懸け統一選へ 野党第1党の試金石

東京, 2月6日, /AJMEDIA/

 日本維新の会は5日の党大会で、4月の統一地方選に向けた結束を確認した。次期衆院選で野党第1党を狙うための最初の試金石となる戦い。目標とする600議席の獲得に、馬場伸幸代表は自らの進退を懸けて挑むことになる。
 馬場氏は、統一選の目標に届かなかった場合、代表を辞任する意向を示している。党大会後の記者会見でも「言ったことは必ず守る。新しいチャレンジャーに(代表を)譲る」と改めて明言した。
 維新は、統一選で本拠地の大阪以外にも党勢を拡大し、全国政党化の足掛かりとする基本戦略を描く。これまでに政党支部を立ち上げた都道府県は計35。昨年12月の茨城県議選では初めて議席を獲得した。党幹部は「大阪以外で浸透してきた」と手応えを口にする。
 国会対応を巡っても独自色の発揮に腐心。昨年の臨時国会では、立憲民主党との共闘に踏み切り、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の被害者救済法の成立など、一定の成果を得た。今国会でも共闘を維持する一方、自民党とは憲法改正に関する協力を確認。両党をてんびんに掛け、政策実現への協力を引き出す考えだ。
 馬場氏が硬軟織り交ぜて党勢拡大を目指す背景には、党内基盤の強化を図る思惑も透ける。昨年8月の代表選で、馬場氏は党創業者の松井一郎前代表(大阪市長)から事実上の後継指名を受け、勝利を手にした。就任後の党運営も、松井氏の「威光」(関係者)で安定を保っているとの見方が少なくない。
 だが、松井氏は4月の市長任期満了に伴い、政界引退を表明している。後ろ盾を失う中、統一選の結果次第では、影響力の強い大阪の地方議員を中心に、馬場氏への不満が噴出しかねない。
 「今は松井氏が抑え込んでくれるが、統一選後にどうなるかだ」。党幹部はこう指摘。求心力維持に向け、党内からは「目標を大幅に上回る議席」(若手)の獲得を求める声も漏れる。

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