新興・途上国へ連携働き掛け 岸田首相、19日インド訪問

東京, 3月19日, /AJMEDIA/

岸田文雄首相は19日からインドを訪問する。20日にモディ首相と首都ニューデリーで会談。5月に広島市で開催する先進7カ国首脳会議(G7サミット)をにらみ、「グローバルサウス」と呼ばれる新興・途上国との連携強化を、筆頭格のインドを通じて働き掛ける。22日未明に帰国予定。
岸田氏は、グローバルサウスとの協力を、広島サミットの議題とする方針。ロシアのウクライナ侵攻で国際秩序が揺らぐ中、大国と距離を置く新興・途上国の存在感が増しているためだ。
 インドは今年の20カ国・地域(G20)議長国を務める。岸田氏はサミットに先立ち、食料・エネルギー不足や気候変動など新興・途上国への影響が大きい課題で、モディ氏と認識の擦り合わせを図る。
 首脳会談に続き、岸田氏は日本外交の柱となる「自由で開かれたインド太平洋」構想について演説。新たな行動計画を発表する。中国による海洋進出の動きなどを踏まえ、インフラ整備など途上国援助の拡充や、同志国に防衛装備品を供与する新たな支援枠組みの活用を打ち出す。
 岸田氏の念頭にあるのは、2007年に安倍晋三首相(当時)がインド国会で行った演説だ。「二つの海の交わり」と題し、太平洋とインド洋を結び付ける日印関係の重要性を説いた内容で、インド太平洋構想の源流とされる。
 岸田氏が訪印の機会に新たな行動計画を発表するのは、これに倣い、インドを重視する日本の立場をアピールする狙いがある。

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