急転直下の失敗にぼうぜん H3ロケット責任者―理事長ら謝罪・JAXA

東京, 3月8日, /AJMEDIA/

H3ロケット1号機の打ち上げ失敗について、7日午後に記者会見した宇宙航空研究開発機構(JAXA)の岡田匡史・H3プロジェクトマネジャーは「このような結果になり申し訳ない」と関係者に謝罪した。2段目エンジンが着火しないという予期せぬトラブルに「ぼうぜんとしていた」と硬い表情で振り返り、原因究明については「一つ一つつぶしていきたい」と慎重な姿勢を示した。
2月17日には打ち上げ直前で中止となったが、この日は順調に発射台から宇宙に向けて飛び立った。開発が難航した新型エンジン「LE―9」は設計通り燃焼したとみられ、管制室内で見守っていた岡田氏は「よくやったな」と喜びを感じていた。直後に襲った2段目のトラブル。「急転直下だった。そこからはよく覚えていない。ぼうぜんとしていたと思う」と述べた。
 電気系統などの異常が想定されるが、「あまり決めつけると本当のことが見えなくなる」として、幅広く原因を探る方針を示した。
 H3は人工衛星打ち上げなどに活躍する予定の基幹ロケットで、「少しでも影響が小さくなるよう、一日も早く飛行再開を目指したい」と言及。「乗り越えられない壁ではないと思う。みんなと力を合わせて乗り切りたい」と前を向いた。
 これに先立つ会見冒頭では、JAXAの山川宏理事長らも「多くの国民のご期待に応えられず、深くおわび申し上げる」と謝罪。相次ぐ基幹ロケットのトラブルに「重く受け止めている」と述べ、「原因を究明し信頼回復につなげるのが責務」と繰り返した。

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