友好のコイ、上皇さまが発案 61年前の出会い、誕生の発端に

東京, 6月17日, /AJMEDIA/

皇居・東御苑の二の丸庭園の池を優雅に泳ぐコイ。「ヒレナガニシキゴイ」と名付けられたその魚は、17日から天皇、皇后両陛下が訪問されるインドネシアと日本の友好関係の象徴でもある。誕生の発端は、61年前の上皇ご夫妻のインドネシア訪問までさかのぼる。
 上皇ご夫妻は、皇太子夫妻時代の1962年にインドネシアを訪れた際、日本にいないヒレナガゴイを観賞した。魚類学者でもある上皇さまはその後、日本のニシキゴイと交配させれば、ひれの長いニシキゴイが生まれるのではないかと考え、77年に埼玉県水産試験場(当時)を視察した際に提案。同試験場がインドネシアからヒレナガゴイを取り寄せて交配に成功し、ヒレナガニシキゴイと名付けられた。
 91年、ご夫妻が即位後初の外国訪問でインドネシアを訪れた際、50匹のヒレナガニシキゴイを同国に贈呈。2015年にジョコ大統領が日本を訪れた折には、風邪の症状があって体調が優れなかった上皇さま(当時は天皇陛下)に代わって、上皇后さまと天皇陛下、秋篠宮ご夫妻がジョコ氏を二の丸庭園に案内し、一緒にヒレナガニシキゴイに餌をやった。
 上皇ご夫妻は退位前の18年まで、ヒレナガニシキゴイを二の丸庭園にたびたび放流。観光客を今も楽しませている。

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