円19%下落、東京株8%安 日米金利差は2倍に―2022年上半期

東京, 7月3日, /AJMEDIA/

 2022年上半期(1~6月)の金融市場で円安と株安が急速に進んだ。6月末の水準を昨年12月末と比べると、円の対ドル相場は約24年ぶりの安値圏となる1ドル=136円台後半へ約19%(約22円)下落。日経平均株価は2万6393円04銭へ約8%(約2400円)値下がりした。円安が株高にはつながらなくなってきた。
 長期金利で比べた日米金利差は約1.5%から2倍の約3%へ拡大、低金利の円を売ってドルを買う動きが強まった。
 金利差が拡大したのは、米国の中央銀行がインフレ退治へ3月から利上げに着手したため。米利上げペースは3月の0.25%から5月に2倍の0.5%、6月に3倍の0.75%へ加速。日銀が景気の下支えへ大規模な金融緩和を続けているのとは対照的だ。金融政策の方向性の違いは鮮明で、円安・ドル高傾向は続く可能性がある。
 コロナ禍からの経済活動の回復で昨年後半から目立ち始めた世界的な物価の上昇は、ロシアが2月にウクライナ侵攻を始めた影響で勢いを増した。戦争でエネルギーと食料の価格が高騰したためで、原油先物相場の代表指標となる米国産標準油種WTIの終値は、半年で4割上昇した。
 消費者物価指数の上昇率(前年同月比)を見ると、米国は昨年12月の7.0%から今年5月には8.6%と40年5カ月ぶりの高い伸びを記録した。日本の全国消費者物価もこの間、消費者の実感に近い総合指数で0.8%から2.5%へ上昇した。

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