人気俳優、影響大きく 歌舞伎休演、映画は延期―市川猿之助容疑者

東京, 6月28日, /AJMEDIA/

市川猿之助容疑者(47)は、実力と人気を兼ね備えた花形看板役者として歌舞伎界をけん引し、映画やドラマでも存在感を発揮してきた。今回の逮捕で「不在」の長期化が必至となり、歌舞伎を中心に各界へ影響の広がりは避けられない。
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 歌舞伎では、毎月のように中心的な役柄で舞台に立ってきた猿之助容疑者の10月までの休演を、制作の松竹が発表済み。来年2~3月には、話題の新作歌舞伎「スーパー歌舞伎II『鬼滅の刃』」に出演し、総合演出も担当予定だったが、参加は厳しい情勢になった。
 また、重要な役柄で出演していた映画「劇場版『緊急取調室 THE FINAL』」は今月16日の公開が延期に。逮捕を受け、製作のテレビ朝日は他の出演作の自局動画配信サービスでの取り扱いも停止したという。
 一方、事件の発生時に東京・明治座で上演中だった5月の座長公演は市川団子さん(19)や中村隼人さん(29)が急きょ代役を勤め、歌舞伎座の6月公演でも中村壱太郎さん(32)が熱演。後進の育成に力を注いできた猿之助容疑者が目をかけた若手が気概を見せた。
 演劇評論家の上村以和於さんは猿之助容疑者について「次代を担う俳優で、最も観客動員を見込める一人。不在が興行に与える打撃は大きい」と懸念する。その上で「若手や中堅にとっては図らずも踏ん張りどころになった。今後は自分たちが看板役者になり、公演を背負うという意識が重要になる」と指摘する。

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