バイデン米大統領、アジア政策演説へ 中国にらみ―日韓訪問時

東京, 4月29日, /AJMEDIA

米政府は27日、バイデン大統領が5月20~24日の日程で日韓両国を訪問すると発表した。日米政府筋によると、日本の前に訪れる韓国で、対中国を軸とするインド太平洋政策について演説する方向だ。ロシアによるウクライナ侵攻で国際秩序が揺らぐ中、同盟国・友好国に結束も呼び掛ける。
 米政府はバイデン氏の日韓歴訪を前に、包括的な対中国戦略の発表を検討している。中国はウクライナに侵攻したロシアとの協力を続けているほか、南太平洋の島国ソロモン諸島と安全保障協定を結ぶなど、地域での軍事的影響力を拡大。米国はこうした動きに警戒を強めており、中国に対し一層厳しい姿勢を示す見込みだ。
 サキ大統領報道官は27日の声明で「自由で開かれたインド太平洋や、日本、韓国との同盟関係に対する確固とした責務を推進するための訪問だ」と語った。
 バイデン氏は5月20日に韓国入りし、同10日に大統領に就任する尹錫悦氏と21日に会談を調整。米韓同盟を重視し、日本との関係改善にも意欲的な尹氏の姿勢を米国は歓迎している。新政権発足直後に米大統領自らが韓国に赴くことで、トランプ前政権時代に傷んだ米韓関係の修復を急ぐ。
 また、北朝鮮が核・ミサイル開発を加速させる中、日米韓3カ国の連携強化のため「戦後最悪」と言われる日韓関係の改善も両国に促す方針だ。
 この後東京へ移動し、23日に日米首脳会談、24日に日米豪印4カ国の枠組み「クアッド」首脳会議に臨む。クアッドではサプライチェーン(供給網)強化を含む経済安全保障や、新型コロナウイルス、気候変動への対処が中心テーマとなる。滞在中、天皇陛下との面会も調整している。

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