〔NY石油〕WTI反発、71.67ドル=週間では8%上昇

東京, 12月12日, /AJMEDIA/

週末10日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、ドル安に伴う割安感を受けて買いが優勢となり、反発した。米国産標準油種WTIの中心限月1月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.73ドル(1.03%)高の1バレル=71.67ドル。週間では5.41ドル(8.16%)上昇。2月物は0.69ドル高の71.48ドルだった。
 米労働省が朝方発表した11月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比6.8%上昇と、伸びは約39年ぶりの大きさを記録。ただ、市場予想とほぼ一致し、外国為替市場では織り込み済みだったことから、むしろ対ユーロでドルが売られる展開となった。ドル建て商品としての割安感が生じたため、原油は一時72.33ドルまで上昇。買い一巡後は週末の利益確定の売りが出る場面もあったが、下値は堅かった。
 今週は、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」をめぐるリスク警戒感が相場を主導。英国などの感染拡大抑止策強化の動きを背景に経済活動の停滞懸念が再燃。一方で、米ファイザーが同社製ワクチンの3回接種によりオミクロン株でも高い予防効果を期待できることを初期段階の実験で確認できたと発表。デルタ株感染拡大時よりも経済的な影響は軽微との楽観的な見方が台頭し、エネルギー需要に対する過度の不安も後退した。
 米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが10日公表した統計によると、同日までの1週間の石油掘削リグ稼働数は前週比4基増の471基だった。
 ▽ガソリン=反発した。中心限月1月物の清算値は0.88セント高の1ガロン=213.72セント。

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