「異次元少子化対策」議論スタート 児童手当拡充、財源が焦点―政府

東京, 1月20日, /AJMEDIA/

 政府は19日、岸田文雄首相が掲げる「異次元の少子化対策」実現に向けた関係府省会議(座長・小倉将信こども政策担当相)の初会合を内閣府で開いた。3月末までに児童手当の拡充を柱とする具体策の骨格をまとめ、首相が将来の倍増を目指す子ども・子育て予算に反映させる。新たな財源確保が焦点だが、会議では少子化対策のために必要な施策の積み上げを優先させる。
 小倉氏は「少子化の解決は、わが国の存立を左右する最も大切な未来への投資だ」と強調。「いまだかつてない、踏み込んだ大胆な少子化対策のたたき台をつくりたい」と意欲を語った。
 会議は内閣官房、内閣府と総務、財務、文部科学、厚生労働、国土交通各省の局長級らで構成。首相指示を受け、(1)児童手当を中心とする経済的支援強化(2)幼児教育や保育サービスなどの支援拡充(3)働き方改革推進―が論点となる。
 初会合では政府の「全世代型社会保障構築会議」で座長を務めた清家篤・日本赤十字社社長が、児童手当拡充などを盛り込んだ昨年12月の報告書の内容を説明した。計5回開催し、有識者や子育ての当事者からも意見を聴く。首相も出席する方向で調整する。
 政府関係者によると、会議では雇用保険、医療保険など社会保険料の一部を原資に、子育て中の非正規労働者に給付金を拠出する案も取り上げる。
 首相は経済財政運営の基本指針「骨太の方針」を決定する6月ごろまでに、子ども予算倍増に向けた大枠を提示する考え。4月のこども家庭庁発足後に財源確保の議論を本格化させる見通しだ。
 一方、自民党も19日、党本部で「こども・若者」輝く未来創造本部(本部長・茂木敏充幹事長)を開き、議論を開始した。

Follow us on social

Facebook Twitter Youtube

Related Posts