生成AI、国際ルールへ合意 「広島プロセス」年内に報告―G7サミット

東京, 5月20日, /AJMEDIA/

先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)は19日の初日討議で、対話型人工知能(AI)「チャットGPT」に代表される生成AIに関し、国際的なルール作りを進めることで合意した。G7の担当閣僚による枠組み「広島AIプロセス」で検討し、年内に結果を報告するよう求めた。生成AIは高い利便性の一方、急速な進化に対する懸念も強く、開発や利用に関する規制の在り方などの議論が急務だ。
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 生成AIを巡っては、作り出した文章、画像がプライバシーや著作権を侵害する可能性が指摘されている。偽情報の作成や拡散に使われ、世論を操作される懸念もある。
 議長の岸田文雄首相は生成AIについて、「経済、社会に対する影響力が甚大で、G7が一致して、切迫感を持って対応すべきだ」と呼び掛けた。各国首脳は、人権や民主主義といったG7が共有する価値観を踏まえた生成AIの規律が必要だとの認識を確認。「人間中心の信頼できるAI」の構築を目指すことでも一致した。
 岸田首相は討議で、AI開発に欠かせない学習データに関連して「信頼性のある自由なデータ流通(DFFT)」の具体化を進めることも訴えた。DFFTの国際的な枠組みを早期に設立するため、各国に協力を要請するとともに、G7議長国として日本が資金拠出も含めて貢献する考えを表明した。

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